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外国人雇用管理指針の主な内容について

2019年5月15日

 2019年4月から新しい在留資格として「特定技能」という就労ビザが導入されました。このビザの創設により深刻な人手不足と認められた業種(建設業、宿泊業、外食業など)において外国人労働者の増加が予想されています。今号ではあらためて外国人労働者(技能実習含む)を雇い入れた際に注意すべき点について、その「指針」を解説してまいります。

 事業主が講ずべき必要な措置は、「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」第8条に基づき「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」があります。
 この「指針」は、外国人労働者が日本で安心して働き、在留資格の範囲内でその能力を十分に発揮する環境が確保されるよう事業主が行うべき事項について定められた内容になっています。あらためて留意すべき7つのポイントを確認致します。

  1. 募集及び採用の適正化について
     予め業務内容や賃金・労働時間等の諸条件について、書面やメール等を用いて明示しなければなりません。特に来日前では渡航費用や住居の確保について明確にすることが求められます。また採用後従事する業務について在留資格上従事することが認められる者であることを確認し、そうでない者は採用してはなりません。

  2. 適正な労働条件の確保
     労働条件について国籍を理由に差別的取扱いをしてはなりません。また労働契約の締結に際して、母国語その他当該外国人が使用する言語または平易な日本語により明示を行い、本人が理解できるようにすることが求められます。労働条件の明示は原則として書面での交付が義務付けられていますが、本人が希望する場合には次の方法により明示することも可能です。(出力して書面を作成できるものに限られます)
     ・電子メール
     ・FAX
     ・SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)
    ※2019年4月1日に労働基準法施行規則第5条が改正され、外国人労働者に限らず日本人労働者についても同様の対応が可能となっています。

  3. 安全衛生の確保について
     使用させる機械や原材料等の危険性、有害性及びこれらの取扱方法等が確実に外国人労働者に理解してもらえるよう努めなければなりません。(前述の労働条件の明示と同様の対応が求められます)

  4. 労働保険・社会保険について
     労働・社会保険に係る法令の内容及び保険給付に係る請求手続等について、外国人労働者が理解できる方法により周知するよう努めるとともに、被保険者に該当する外国人労働者に係る適用等必要な手続きを取らなければなりません。また公的年金の加入期間が6ヵ月以上の外国人労働者が帰国する場合、帰国後に脱退一時金の支給を請求し得ることや請求をした場合の留意事項(将来年金としてもらえなくなる等)について帰国前に説明するよう努めなければなりません。

  5. 人事管理について
     外国人労働者が円滑に職場に適応できるよう社内規程や会社のルールに関する定めを多言語化して作成し、職場における円滑なコミュニケーションの前提となる環境を整備できるよう努めなければなりません。

  6. 外国人労働者の雇用状況の届出について
     新たに外国人を雇入れた場合もしくはその雇用する外国人が離職する場合等には一定の要件に従って公共職業安定所に届け出が必要となります。

  7. 外国人労働者の雇用労務責任者の選任について
     外国人労働者を常時10人以上雇用するときは「外国人労働者雇用労務責任者」を選任する必要があります。雇用労務責任者は、この指針に定める雇用管理の改善に関する事項を管理するため一般的に人事・労務課長などから選任します。

 なお、当該指針等の詳細についてはこちらをご覧ください。



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